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生前贈与?

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GW、これといって遠出の計画もなくのんびり過ごしています。

昨日は『即位の礼』をTVで見ていました。そのなかで八咫鏡(やたのかがみ)、草薙剣(くさなぎのつるぎ)、八尺瓊勾玉(やさかにのまがたま)からなる三種の神器という歴代の天皇が皇位のしるしとして受け継いでいるものがあると伝えられいてるわけですが、私は『受け継ぐ』のところで反応しました。

職業病なのでしょうか、すぐに『贈与』の二文字がでてきました。今回天皇陛下の譲位はこういった皇室財産の生前贈与?皇室の方でも納税義務あるの?などなど気になってしまいました。

軽くリサーチしました。
皇室=納税義務なし とはならないようでそれぞれの税制で規定されているようです。
まず所得税、こちらは所得税法第9条のなかで
皇室経済法 (昭和二十二年法律第四号)第四条第一項 (内廷費)及び第六条第一項 (皇族費)の規定により受ける給付については所得税を課さないとあります。
いずれも国の歳費から支払われるものですが内廷費とは天皇家と皇太子家に支払われるもので、皇族費とはそれ以外の皇族に品位保持に資する目的で支払われるものということです。いちおうこれ以外の所得については納税義務があるようです。
次に相続税、こちらは相続税法第12条のなかで
皇室経済法第7条の規定により皇位とともに皇嗣が受けた物は非課税とあります。
『課さない』ではなく『非課税』なので相続税については全般納税義務はあるようですね。
皇位継承とともに受けたものは非課税のようなので三種の神器は非課税ということでしょうか。
なんでも昭和⇒平成のときは相続税をかなり納付なさったということらしいです。

さて、このたびの譲位では皇位継承とともに受けたものは『相続』ではなく『贈与』です。
『贈与』となると想定外、つまり相続であれば非課税の規定があるが贈与だと規定がない、課税問題はどうなるの?
ということになります。
御心配には及ばずといったところで特例法の中で検討され、その中で贈与税の非課税等を設けていました。

税に関することでも、こんなところで問題があったわけですから特例法全般の検討についてその苦労は計り知れないものであったと思います。